エマニュエル ウンガロ

1933年フランス エクサンプロバンス生まれ。両親ともにイタリア人。
学校を卒業後、テーラーの父のもとで紳士服の縫製の技術を学ぶ。
1958年から63年まで、アンドレ・クレージュの推薦によりバレンシアガで働き、65年の1年間、アンドレ・クレージュの片腕となって働く。
1965年 初のコレクションを開催し、翌年66年にメゾンを設立。
初期のコレクションではメタリックな素材や斬新な配色で、レトロフューチャなデザインが多く、クレージュの影響を強く感じさせます。

その後、テキスタイル・デザイナーのソニア・ナップとの出会いにより、美しいプリント配色を駆使した独自の作風を打ち出します。
プリントどうしの重ね着、多彩な配色の組み合わせ、色と柄を巧みに使いこなし、華やかでパワフルな色彩感覚と クチュリエとしての高い技術力から繰り出される巧みなデザインで、エマニュル・ウンガロは唯一無二な存在感を放ちます。
彼の実績を裏付けるようにパリ・オートクチュール最高名誉のデ・ドール賞をはじめ、数多くの名誉ある賞を受賞しています。

「私は自分に自信のもてない女性が好きです。スタイルも全然よくないし、綺麗でもないのではないかと心配している。そういう時の女性が好きなのです。それは素晴らしいことです。あたかも、私が表面をすっと撫でて、何かを見つけ出すことができるようですから。」
この言葉にはウンガロの、女性を美しくすることへの自信と優しさを感じます。