時計を所有するためのヒント

あなたの時計がヴィンテージロレックスであれ、レアなパテック・フィリップであれ、これが腕時計をベストなコンディションに保つための重要なの10のヒントです

1. 正しく保管しましょう。

湿気とほこりは腕時計の天敵です。時計は、湿気のない温度が制御された環境で保管しなければなりません。
湿気は腕時計の内部入りこみ、ダイヤルを破壊し、ムーブメントを錆びつかせます。

腕時計は光を避けて保存されなければなりません。しかしながら、まれに経年変化は彼らの価値を増やすこともあります。
光は、ヴィンテージウォッチのブラックダイヤルを、時に『トロピカル』か『チョコレート』ブラウンに、褪せさせます。
ブランド、モデル、色の変化の美しさによっては、これらの『トロピカル』ダイヤルは、実は、ブラックダイヤルよりかなり価値がでることもあるのです。

2. 保険をかけましょう。

所有者は、貴重な腕時計にきちんと保険をかけなければなりません。腕時計は小さく、移動ができ、かつ流動的な資産であるために、残念なことですが、しばしば窃盗の標的となります。
そのため、多くの人々はコレクションを金庫の中や銀行の貸金庫に保管します。

腕時計のシリアルナンバーと写真を保管し、腕時計が盗まれた時は、それを警察や保険会社に提出しましょう。
盗難に関する警察の調書を時計会社に提出することができるので、盗まれたあなたの時計がメンテナンスにだされた時に、時計会社はあなたにその時計を返すことができます。

盗まれた腕時計に関する情報を掲示することができるウェブサイトとフォーラムもあります。いかなるシリアル番号の腕時計でも掲示可能です。
また購入を検討している人も、シリアルナンバーによって、それが盗難品かどうか確認することができます。

3. 貴重な腕時計を身につけるべきか?

ビンテージであれ現代物であれ、腕時計は身につけて楽しみましょう。ただし正常な状況の下での装着をお勧めします。
腕時計の製造年にもよりますが、60年代以降の腕時計ならば、さほど大きな気遣いは必要ありませんが、30年代と40年代の腕時計は、ケースの構造上、より湿気に注意が必要です。

スクリューバックの防水時計は、比較的長い間、水やほこり、汗などへの耐久性が強い傾向にありますが、スクエアプッシャーのついたヴィンテージ・クロノグラフはより湿気に弱いです。身につける時は、注意が必要です。

4. 定期的なメンテナンス

数年ごとに、腕のよい職人によってメンテナンスをした方がよいでしょう。
職人は、一般的には腕時計を3～5年おきにメンテナンスすることを勧めます。
もしあなたが腕時計をきちんと保管し、かつ1年につき数回装着するだけならば、それほど定期的にメンテナンスする必要はないかもしれません。
定期的に使用する場合や、複雑な機能(例えばクロノグラフやミニッツリピーターなど)が付いている腕時計は、より頻繁で細やかな注意を必要とするかもしれません。

あなたは近所にオススメの職人を見つけたいと思うかもしれませんが、多くのマニュファクチュールメーカーは、時計を本社の工房に送ります。
ロレックスはトレーニング・コースを行った高度な技術者によるサービスを保証しています。
良い職人を見つけることは、良いテイラーを見つけるようなものです。腕時計の方がはるかに貴重ですが。

5. 職人とコミュニケーションをとりましょう。

腕時計を修理している職人や時計メーカーのサービス担当との情報共有は重要です。
パーツ交換や時計の研磨を望まないならば、彼らに絶対に言わなければなりません。
もしあなたが希望を伝えたとしても、研磨や新しいパーツの交換などは起こり得ます。そしてそれらは時計を価値を大きく落としていまいますし、元に戻すことはできません。

メンテナンス中の取り返しのつかない間違いは、コレクターが涙を飲むしかありません。これこそが、時計メーカーとの信頼ある関係性が重要である理由です。
コレクターは、両親が乳母を信用するよりも深い信頼感で時計メーカとの関係性を保たなければなりません。

6. プロによる研磨は良いのか?

腕時計の価値を維持したいならば、的確なサービスを提供してくれる職人を選ぶだけでなく、あなた自身が何がしたいかを正確に伝える必要があります。
独創性は最高です。しかしながら一部の職人は、時計は財産であるという感覚をもっており、新品のような綺麗な状態に戻したいという欲求があります。

腕時計を元どおりの見た目に修正することは、時計の価値を軽減させます。
ケースの外側の研磨、ダイヤルの蓄光塗料の塗り直し、オリジナルパーツの交換などは特にです。
腕時計用語では、ケースは時計の外側をさしますが、この部分は最も研磨をされてしまいがちです。

小傷や擦れに対して過度な心配をする必要はないですが、研磨を避ける代わりに腕時計の元のケースの仕上がりを維持する必要があります。

職人や技術者はしばしば腕時計を新品同様にみがきたがります。しかし、これはケースの元の仕上がりを変えてしまい、金属を減らし、エッジの傾斜を変えてしまいます。それは、コレクターの関心に大きなダメージを与えます。
さらに、研磨の後、ラグにムラができます。他より細い1つ。それは外観の美しさを喪失します。

7. 文字盤とベゼルのオリジナル性を維持しましょう。

概して腕時計の大部分の価値は文字盤にあるので、これらがなるべくオリジナルのままであることは不可欠です。
1950年代までの1930年代からの腕時計は、ラジウムが夜光塗料に使用された文字盤が、しばしば出荷されていました。もしそれらの腕時計がメンテナンスためにスイスへ送られたら、現在の法律ではスイスから再輸入することができない場合があります。
特定のブランドでは、メンテナンスに出したそれらの腕時計を手元に戻す唯一の方法は、みずからスイスに出向くしかありません。
そして、文字盤上のラジウム塗料を取り除く事は、時計の価値を大きく軽減させてしまいます。
ベゼルやリューズに関しても同じです。

8. 風防は気をつけて交換しましょう。

外観美の観点から、風防は最もオリジナル性が重要視されないパーツです。
オリジナルの風防である事は大切ですが、コレクターは、オリジナルの風防に傷やヒビがはいって美観を損ねるよりは、交換する事を受け入れます。
例外は、60年代以降のいくつかの腕時計は(例えばOmegasとUniversals)風防の真ん中にメーカーのロゴを刻印しています。コレクター達はそれらの風防においてはオリジナルを保持することを望みます。
また、いくつかのヴィンテージウォッチは、今ではもう作られておらず交換不可能な大きな半球形の風防を持つものがあります。(Paneraisなどが有名)
これらに関してはオリジナルの風防かどうかが大きな違いになりますので、コレクターはオリジナルを保持することを望みます。

もしあなたが風防を交換するなら、少なくとも職人か時計メーカーにオリジナルの風防での交換が可能か聞いてみてください。

9. 可能なかぎり、オリジナルのブレスレットを保持しましょう

オリジナルのブレスレットは、腕時計の価値を増加させます。
ブレスレットは腕時計に重要な美観的側面をもたらします。
(パテック・フィリップ、ロレックス、その他多くの時計メーカーのためにブレスレットを作ったGay Freresのように)
鑑賞においても身につけるためでも、より多くのコレクター達がオリジナルのブレスレットがついた腕時計を求めるようになってきました。

ストラップは使用して痛んでくると何度も交換するため、ヴィンテージウォッチのオリジナルのストラップを見つけるのはかなり難しいことですが、常にコレクターのためには有益です。

10. ムーブメントに気を配りましょう。

ムーブメントは腕時計のエンジンです。常に良いコンディションを保つ必要があります。
ここが、信用がおける職人達の稼ぎどころでもあります。
腕時計の一部がほこりや湿気と接触するか、ムーブメントが油ぎれを起こしていたら、大きなダメージとなります。

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